Xeon E3-1270 v5 と Xeon Bronze 3204 のレビュー。どちらがいい?

作成日時: 2021-10-17 17:52:25

Xeon E3-1270 v5Xeon Bronze 3204
Xeon E3-1270 v5Xeon Bronze 3204

「Xeon Bronze 3204」と「Xeon E3-1270 v5」の違いについて評価・検証してみました。どのような面で異なるのでしょうか?「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」のどっちを選んだらいいのか検討している人におススメです。

Xeon E3-1270 v5Xeon Bronze 3204
Xeon E3-1270 v5Xeon Bronze 3204
総合評価:

48.9/100

(総合: 271位)

29.4/100

(総合: 987位)

TDP
62/100
57/100
通常利用時の最大周波数
80/100
6/100
三次キャッシュ
35/100
36/100
コア数
35/100
50/100
スレッド数
34/100
24/100

Xeon Bronze 3204 と比較して Xeon E3-1270 v5 を選ぶメリット

  • 定格周波数

    80点(3.6GHz) vs 6.8点(1.9GHz)

  • ブースト時の周波数

    46点(4GHz) vs 1点(1.9GHz)

  • スレッド数

    34.7点(8スレッド) vs 24.7点(6スレッド)

  • マルチスレッド対応

Xeon E3-1270 v5 と比較して Xeon Bronze 3204 を選ぶメリット

  • コア数

    35.2点(4コア) vs 50点(6コア)

「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」を徹底比較する

基本情報について「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」を比較

TDPについて

TDPが小さいCPUは発熱が少ないのでノートパソコンなどで使用できる点で優れています。例えば冷却性能が低い小型PCケースに搭載するようなケースで重宝します。

TDPについて比べると「Xeon E3-1270 v5」は80Wであり「Xeon Bronze 3204」は85Wです。TDPという角度において「Xeon E3-1270 v5」は「Xeon Bronze 3204」と比較してどちらかといえば小さいです。最大放熱量の小ささランキングで見てみると2005製品中「Xeon E3-1270 v5」は955位で「Xeon Bronze 3204」は1132位です。ほとんど差は無いと言えます。

CPU自体の発熱を少なくできる点で「Xeon E3-1270 v5」の方が多少良いといえなくもありません。熱の放散を抑えることができるため、冷却機構を小型化して本体をスリム化したり、モバイルで利用する場合でも実用上の違いはほぼ無いと思います。あえて決めるなら「Xeon Bronze 3204」より「Xeon E3-1270 v5」ですが、基本的には気にするほどの差はほとんどありません。

TDP評価
Xeon E3-1270 v5
80W62/100
Xeon Bronze 3204
85W57/100

CPU性能について「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」を比較

通常利用時の最大周波数について

通常利用時の最大周波数が高いCPUは高速に演算処理できるため、一度に多くの処理を実行可能な点で優れています。例えば複雑な処理を頻繁に行うような作業をするといったケースにおすすめです。

通常利用時の最大周波数について比べると「Xeon E3-1270 v5」は3.6GHzであるのに対して「Xeon Bronze 3204」は1.9GHzです。1.7GHzの差があります。「Xeon Bronze 3204」の定格クロック数と比べて「Xeon E3-1270 v5」はとても高いです。定格周波数ランキングで比べると全2150製品中「Xeon E3-1270 v5」は206位であるのに対し「Xeon Bronze 3204」は1945位で、CPUの中ではケタ違いな差があると言えそうです。

「Xeon E3-1270 v5」はデータやアクセス処理を高速化できる点で「Xeon Bronze 3204」よりも秀でています。「Xeon E3-1270 v5」は複数の作業、アプリケーションを同時に処理するのに非常に向いています。実際の利用を考えると「Xeon Bronze 3204」と「Xeon E3-1270 v5」は体感値として遥かに大きい差があります。「Xeon E3-1270 v5」に決める上で一つの主な判断材料となるでしょう。

通常利用時の最大周波数評価
Xeon E3-1270 v5
3.6GHz80/100
Xeon Bronze 3204
1.9GHz6/100

ブースト時の最大周波数について

ブースト時の最大周波数が高いCPUは3Dゲームなどで高い処理能力を維持できる点で使い勝手が良いです。例えば動画のエンコードなど、CPU負荷の高い作業をするようなときにおすすめです。

ブースト時の最大周波数について比べると「Xeon Bronze 3204」は1.9GHzであり「Xeon E3-1270 v5」は4GHzです。2.1GHzもの差があります。ブースト時の最大周波数という角度で見ると「Xeon Bronze 3204」と比較して「Xeon E3-1270 v5」は非常に高いです。ブースト時のクロック数ランキングで比べると全727製品中「Xeon E3-1270 v5」は307位であるのに対し「Xeon Bronze 3204」は724位で、CPUの中ではケタ違いな差があると言えそうです。

負荷のあるものを簡単に処理することができる点で「Xeon E3-1270 v5」の方が秀でているでしょう。消費電力や発熱を維持したまま処理速度をアップするのに「Xeon E3-1270 v5」はとても適しています。実際に利用する上で「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」の実用上の違いはかなり大きいです。「Xeon E3-1270 v5」にする上で主な判断材料の一つとなると思います。

ブースト時の最大周波数評価
Xeon E3-1270 v5
4GHz45/100
Xeon Bronze 3204
1.9GHz0/100

三次キャッシュ対応について

三次キャッシュに対応しているCPUはそれぞれのデータを階層別で管理することで処理能力を上げることができる点で優れています。例えばデータを階層別で管理できるのでメインメモリの処理を速くするようなときで役に立ちます。

「Xeon Bronze 3204」も「Xeon E3-1270 v5」も三次キャッシュに対応しているCPUです。そのため多くの中間情報を高速に引き出せるので素早く処理できる点で優れています。どちらも膨大なデータを高速に処理するのに向いています。

三次キャッシュについて

三次キャッシュが多いCPUはパソコンの速度を著しく低下させずに使用できる点で使い勝手が良いです。特に頻繁にメインメモリにアクセスしてパソコンの動作が遅くならないようにするようなときで役に立ちます。

三次キャッシュを「Xeon Bronze 3204」と「Xeon E3-1270 v5」を比べると「Xeon Bronze 3204」は8MBであり「Xeon E3-1270 v5」は8MBです。「Xeon Bronze 3204」も「Xeon E3-1270 v5」もキャッシュ容量について違いがほぼゼロと言えるでしょう。三次キャッシュ容量の多さランキングで見てみると1194製品中「Xeon E3-1270 v5」は610位で「Xeon Bronze 3204」は588位です。ほとんど差は無いと言えます。

実用上の差はありません。ほかの視点で決めることをおすすめします。

三次キャッシュ評価
Xeon E3-1270 v5
8MB35/100
Xeon Bronze 3204
8MB36/100

コア数について

コア数が多いCPUは同時に複数の作業を処理効率を上げることができ、より多くのアプリケーションを同時に実行できる点で秀でています。例えば複数の動作を同時処理するような場合におススメです。

コア数を比べると「Xeon Bronze 3204」は6コアであるのに対して「Xeon E3-1270 v5」は4コアです。2コアの差があります。「Xeon E3-1270 v5」と比べて「Xeon Bronze 3204」はややコア数が多いです。コア数の多さランキングで見てみると2152製品中「Xeon E3-1270 v5」は655位で「Xeon Bronze 3204」は574位です。ほとんど差は無いと言えます。

「Xeon Bronze 3204」は一つのタスクについて並列で処理することで高速で処理したり、多くのタスクを同時に実行出来る点で「Xeon E3-1270 v5」よりも多少優れているかもしれません。「Xeon Bronze 3204」は同時に出来る処理作業を増やすことが出来るので、一度に色んなアプリを起動するのに多少おすすめです。実際に使うことを想定したとき「Xeon Bronze 3204」と「Xeon E3-1270 v5」は体感上多少大きい違いがあります。「Xeon Bronze 3204」は「Xeon E3-1270 v5」よりいいと言えます。ただ決定的に優れていると言える程の差はありません。

コア数評価
Xeon E3-1270 v5
4コア35/100
Xeon Bronze 3204
6コア50/100

スレッド数について

スレッド数が多いCPUは複数のアプリケーションを同時に処理できる点で秀でています。例えば同時に複数の処理をするような場合に向いています。

スレッド数を「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」を比べると「Xeon E3-1270 v5」は8スレッドであり「Xeon Bronze 3204」は6スレッドです。「Xeon Bronze 3204」と比較して「Xeon E3-1270 v5」はわずかに多いです。スレッド数の多さランキングで比較すると全804製品のなかで「Xeon E3-1270 v5」は433位で「Xeon Bronze 3204」は568位なので、大きく違うとまでは言えないもののそれなりの差はあります。

「Xeon E3-1270 v5」は待ち時間・バッファーが多いタスクを同時に実行する際に効率的に処理できる点で「Xeon Bronze 3204」よりもどちらかといえば良いです。複数のアプリケーションを同時にストレスなく実行する場合でもハッキリと体感できるほどの違いはないだと思われます。数値としては「Xeon E3-1270 v5」の方が多いですが、通常利用において体感できるほどの差はほぼないでしょう。

スレッド数評価
Xeon E3-1270 v5
8スレッド34/100
Xeon Bronze 3204
6スレッド24/100

「Xeon E3-1270 v5」と「Xeon Bronze 3204」の違いを表で比較する

Xeon E3-1270 v5Xeon Bronze 3204
Xeon E3-1270 v5Xeon Bronze 3204
基本情報
シリーズ名SkylakeCascade Lake-SP
ソケットの形状LGA1151LGA3647
TDP80W85W
CPU性能
通常利用時の最大周波数3.6GHz1.9GHz
ブースト時の最大周波数4GHz1.9GHz
三次キャッシュ対応
三次キャッシュ8MB8MB
コア数4コア6コア
マルチスレッド対応 -
スレッド数8スレッド6スレッド
バススピード8GT/s -

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