Core i9 10850K と Core i9 11900 を比べてどちらの評価が良いか。重要な特徴を幅広くまとめてみました
作成日時: 2021-03-17 14:55:22、更新日時: 2021-10-20 17:41:11
「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」についてどちらの評価が優れているかについて詳しく解説。使い勝手や利便性について評価・比較しました。どちらのCPUを選んだらいいのか悩んでいるならお勧めします。
Core i9 11900 | Core i9 10850K | |||
総合評価: | 2.7 (総合: 179位) | 3.4 (総合: 57位) | ||
TDP | 3.8 65W | 1.5 125W | ||
通常利用時の最大周波数 | 1.0 2.5GHz | 4.0 3.6GHz | ||
ブースト時の最大周波数 | 4.9 5.2GHz | 4.9 5.2GHz | ||
三次キャッシュ | 3.0 16MB | 3.5 20MB | ||
コア数 | 3.0 8コア | 3.4 10コア | ||
スレッド数 | 2.9 16スレッド | 3.3 20スレッド | ||
シリーズ名が「Rocket Lake」であるCore i9 11900は、最大周波数が2.5GHzで、ブースト時には5.2GHzに達する、8コアのCPUです。マルチスレッドにも対応し、スレッド数は最大16本となっています。TDPは65Wとなっており、動作時の発熱量が低いことが特徴です。また、二次キャッシュは16.38KBで、三次キャッシュにも対応しており、3次キャッシュの容量は16MBとなっています。バススピードは8GT/sであるため、データ転送速度も高速です。さらに、Intel UHD Graphics 750を内蔵しています。加えて、インテルのテクノロジーにも対応しており、Intel Optaneメモリー、Intel Quick Sync Video、Intel Clear Video HDテクノロジー、Intel InTru 3Dテクノロジーなどが使用可能です。
一方、シリーズ名が「Comet Lake」であるCore i9 10850Kは、最大周波数が3.6GHzで、ブースト時には5.2GHzに到達する10コアのCPUです。マルチスレッドにも対応し、最大スレッド数は20本となります。TDPは125Wとなっており、昨今のコンピューターにおいて比較的高い発熱量を発生させます。三次キャッシュにも対応し、容量は20MBでデータ処理能力が高いことも特徴です。また、内蔵グラフィックスはIntel UHD Graphics 630となっています。Core i9 11900に比べ、バススピードに関しては情報が不明です。使用するマザーボードのSocketの形状はLGA1200です。
とは言え、Core i9 11900の方がTDPが低く、最大スレッド数も高いため、より多くの処理が可能です。さらにIntel Optaneメモリーなどのテクノロジーにも対応しており、高速で安定した動作が期待できます。本稿の筆者はCore i9 11900の使用を強くお勧めします。
「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」を徹底比較する
CPU性能について「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」を比較
通常利用時の最大周波数について
通常利用時の最大周波数が高いCPUは高速に演算処理できるため、一度に多くの処理を実行可能な点で優れています。例えば複雑な処理を頻繁に行うような作業をするといったケースにおすすめです。
通常利用時の最大周波数について比べると「Core i9 10850K」は3.6GHzであるのに対して「Core i9 11900」は2.5GHzです。1.1GHzの差があります。「Core i9 11900」の定格クロック数と比べて「Core i9 10850K」はとても高いです。「Core i9 10850K」はデータやアクセス処理を高速化できる点で「Core i9 11900」よりも秀でています。CPUの処理速度を高速化するのに「Core i9 10850K」はとても向いています。実際の利用を考えると「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」は体感値として遥かに大きい差があります。「Core i9 10850K」に決める上で一つの主な判断材料となるでしょう。
ブースト時の最大周波数について
ブースト時の最大周波数が高いCPUは3Dゲームなどで高い処理能力を維持できる点で使い勝手が良いです。例えば動画のエンコードなど、CPU負荷の高い作業をするようなときにおすすめです。
ブースト時の最大周波数を「Core i9 10850K」と「Core i9 11900」を比較すると「Core i9 10850K」は5.2GHzで「Core i9 11900」は5.2GHzです。「Core i9 10850K」も「Core i9 11900」も同じくらいのクロック数です。体感できるほどの違いは無いです。別の角度から比較するほうがいいでしょう。
三次キャッシュ対応について
三次キャッシュに対応しているCPUはそれぞれのデータを階層別で管理することで処理能力を上げることができる点で優れています。例えばデータを階層別で管理できるのでメインメモリの処理を速くするようなときで役に立ちます。
「Core i9 10850K」も「Core i9 11900」も三次キャッシュに対応しているCPUです。そのため多くの中間情報を高速に引き出せるので素早く処理できる点で優れています。どちらも膨大なデータを高速に処理するのに向いています。
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三次キャッシュについて
三次キャッシュが多いCPUはパソコンの速度を著しく低下させずに使用できる点で使い勝手が良いです。特に頻繁にメインメモリにアクセスしてパソコンの動作が遅くならないようにするようなときで役に立ちます。
三次キャッシュについて「Core i9 10850K」と「Core i9 11900」を比較すると「Core i9 10850K」は20MBに対して「Core i9 11900」は16MBです。4MBの違いがあります。「Core i9 10850K」は「Core i9 11900」と比較してややキャッシュ容量が多いです。中間の計算結果を多く待避出来るので、複雑な計算をより早くできる点で「Core i9 10850K」の方が良いです。よりCPUのポテンシャルを引き出して快適に使用するのに「Core i9 10850K」は多少おススメです。実際の利用を考えると「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」は体感上多少大きい差があります。「Core i9 10850K」は「Core i9 11900」より良いと言えるでしょう。しかし決定的といえる程の違いはないでしょう。
コア数について
コア数が多いCPUは同時に複数の作業を処理効率を上げることができ、より多くのアプリケーションを同時に実行できる点で秀でています。例えば複数の動作を同時処理するような場合におススメです。
コア数について比較すると「Core i9 10850K」は10コアで「Core i9 11900」は8コアです。コア数について「Core i9 11900」より「Core i9 10850K」の方が多少多いです。一つのタスクについて並列で処理することで高速で処理したり、多くのタスクを同時に実行出来る点で「Core i9 10850K」の方が「Core i9 11900」よりもどちらかといえば良いといえなくもないでしょう。しかしながら複数の動画のエンコードのような作業をする場合でもほとんどの場合で体感できない違いだと言えるでしょう。数値的には「Core i9 11900」より「Core i9 10850K」の方が多いですが通常の利用において気にするほどの違いはほとんどありません。
マルチスレッド対応について
マルチスレッドに対応しているCPUは複数同時処理で作業できる点で優れています。例えばパソコンの複数の処理を効率的に並行実施するといったようなケースで役立ちます。
「Core i9 10850K」も「Core i9 11900」もマルチスレッドに対応しているCPUです。そのため同時実行可能な仕事が多くできる点で秀でています。どちらも複数の作業を処理効率を保ちながら同時進行するのに適しています。
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スレッド数について
スレッド数が多いCPUは複数のアプリケーションを同時に処理できる点で秀でています。例えば同時に複数の処理をするような場合に向いています。
スレッド数を「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」を比べると「Core i9 11900」は16スレッドに対して「Core i9 10850K」は20スレッドです。4スレッドの差があります。「Core i9 10850K」は「Core i9 11900」に比べて比較的スレッド数が多いです。待ち時間・バッファーが多いタスクを同時に実行する際に効率的に処理できる点で「Core i9 10850K」の方が「Core i9 11900」よりも多少優れているかもしれません。「Core i9 10850K」は複数のアプリケーションを同時にストレスなく実行するのに多少適しています。実際に使う場面で「Core i9 10850K」と「Core i9 11900」は体感上やや大きい差があります。「Core i9 11900」より「Core i9 10850K」が良いですが、非常に優れているとまでは言えません。
基本情報について「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」を比較
TDPについて
TDPが小さいCPUは発熱が少ないのでノートパソコンなどで使用できる点で優れています。例えば冷却性能が低い小型PCケースに搭載するようなケースで重宝します。
TDPについて比べると「Core i9 11900」は65Wで「Core i9 10850K」は125Wです。60Wもの差があります。「Core i9 10850K」と比べて「Core i9 11900」はかなり小さいです。「Core i9 11900」はCPU自体の発熱を少なくできる点で「Core i9 10850K」よりも優れていると言えます。熱の放散を抑えることができるため、冷却機構を小型化して本体をスリム化したり、モバイルで利用するのに「Core i9 11900」はかなりオススメです。実際の利用を想定したとき「Core i9 11900」の方が「Core i9 10850K」よりも非常に優れているでしょう。「Core i9 11900」を選ぶ上で重要な判断材料の一つとなるでしょう。
「Core i9 11900」と「Core i9 10850K」の違いを表で比較する
Core i9 11900 | Core i9 10850K | |
画像 | ||
シリーズ名 | Rocket Lake | Comet Lake |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 750 | Intel UHD Graphics 630 |
ソケットの形状 | - | LGA1200 |
TDP | 65W | 125W |
通常利用時の最大周波数 | 2.5GHz | 3.6GHz |
ブースト時の最大周波数 | 5.2GHz | 5.2GHz |
二次キャッシュ | 16.38KB | - |
三次キャッシュ対応 | ○ | ○ |
三次キャッシュ | 16MB | 20MB |
コア数 | 8コア | 10コア |
マルチスレッド対応 | ○ | ○ |
スレッド数 | 16スレッド | 20スレッド |
バススピード | 8GT/s | - |
インテル クリアー・ビデオ・テクノロジー対応 | ○ | - |
インテル Optane メモリー対応 | ○ | - |
インテル クイック・シンク・ビデオ対応 | ○ | - |
インテル クリアー・ビデオ HDテクノロジー対応 | ○ | - |
インテル InTru 3D テクノロジー対応 | ○ | - |
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