Core i7 9700K と Core i7 11700F の違いや差は?選ぶならどちらがおすすめ?

作成日時: 2021-03-17 20:00:31、更新日時: 2021-10-20 17:09:15

Core i7 11700FCore i7 9700K
Core i7 11700FCore i7 9700K

「Core i7 9700K」と「Core i7 11700F」の違いについて評価・検証してみました。どのような面で異なるのでしょうか?「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」のどっちを選んだらいいのか検討している人におススメです。

Core i7 11700FCore i7 9700K
Core i7 11700FCore i7 9700K
総合評価:

62.5/100

(総合: 50位)

62.2/100

(総合: 174位)

TDP
76/100
49/100
通常利用時の最大周波数
19/100
80/100
ブースト時の最大周波数
98/100
98/100
三次キャッシュ
60/100
50/100
コア数
60/100
60/100
スレッド数
58/100
34/100

Core i7 11700FとCore i7 9700Kの比較について、現在主流のIntel CPUですが、それぞれに特徴があります。

Core i7 11700Fは、シリーズ名がRocket Lakeであり、TDP(熱設計電力)が低いため消費電力の削減が期待できます。通常利用時の最大周波数は2.5GHzであり、ブースト時の最大周波数は4.9GHzと高速処理が可能です。また、三次キャッシュも搭載されており、16MBと大容量です。コア数は8コア、スレッド数は16スレッドとマルチスレッドにも対応しています。バススピードは8GT/sであり、対応最大メモリーは128GBと大容量です。メモリーチャネル最大対応数は2本、インテル Optane メモリー対応、インテル ハイパースレッディング・テクノロジー対応と、多機能性に優れています。

一方、Core i7 9700Kは、シリーズ名がCoffee Lake-S Refreshであり、内蔵グラフィックスもIntel UHD Graphics 630と高性能です。ソケットの形状はLGA1151で、TDPは95Wとやや高めですが、通常利用時の最大周波数は3.6GHz、ブースト時の最大周波数は4.9GHzと高速処理が可能です。三次キャッシュも搭載されており、12MBと大容量です。コア数は8コア、スレッド数は8スレッドと、マルチスレッドには不向きですが、シンプルな処理であれば問題なく使用できます。

どちらのCPUも多くのアプリケーションで高速処理が期待できますが、Core i7 11700Fがより多機能性を備えており、高速処理と電力削減の両方を実現することができるため、おすすめです。しかし、コストパフォーマンスを重視する場合はCore i7 9700Kも検討に値します。

Core i7 9700K と比較して Core i7 11700F を選ぶメリット

  • 三次キャッシュ

    61点(16MB) vs 50.3点(12MB)

  • スレッド数

    58.8点(16スレッド) vs 34.7点(8スレッド)

  • マルチスレッド対応
  • インテル Optane メモリー対応

Core i7 11700F と比較して Core i7 9700K を選ぶメリット

  • 定格周波数

    19.5点(2.5GHz) vs 80点(3.6GHz)

「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」を徹底比較する

CPU性能について「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」を比較

通常利用時の最大周波数について

通常利用時の最大周波数が高いCPUは高速に演算処理できるため、一度に多くの処理を実行可能な点で優れています。例えば複雑な処理を頻繁に行うような作業をするといったケースにおすすめです。

通常利用時の最大周波数について比べると「Core i7 9700K」は3.6GHzであるのに対して「Core i7 11700F」は2.5GHzです。1.1GHzの差があります。「Core i7 11700F」の定格クロック数と比べて「Core i7 9700K」はとても高いです。定格周波数ランキングで比べると全2150製品中「Core i7 9700K」は192位であるのに対し「Core i7 11700F」は1316位で、CPUの中ではケタ違いな差があると言えそうです。

「Core i7 9700K」はデータやアクセス処理を高速化できる点で「Core i7 11700F」よりも秀でています。CPUの処理速度を高速化するのに「Core i7 9700K」はとても向いています。実際の利用を考えると「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」は体感値として遥かに大きい差があります。「Core i7 9700K」に決める上で一つの主な判断材料となるでしょう。

通常利用時の最大周波数評価
Core i7 11700F
2.5GHz19/100
Core i7 9700K
3.6GHz80/100

ブースト時の最大周波数について

ブースト時の最大周波数が高いCPUは3Dゲームなどで高い処理能力を維持できる点で使い勝手が良いです。例えば動画のエンコードなど、CPU負荷の高い作業をするようなときにおすすめです。

ブースト時の最大周波数を「Core i7 9700K」と「Core i7 11700F」を比較すると「Core i7 9700K」は4.9GHzで「Core i7 11700F」は4.9GHzです。「Core i7 9700K」も「Core i7 11700F」も同じくらいのクロック数です。ブースト時のクロック数ランキングで見てみると727製品中「Core i7 11700F」は86位で「Core i7 9700K」は90位です。ほとんど差は無いと言えます。

体感できるほどの違いは無いです。別の角度から比較するほうがいいでしょう。

ブースト時の最大周波数評価
Core i7 11700F
4.9GHz98/100
Core i7 9700K
4.9GHz98/100

三次キャッシュ対応について

三次キャッシュに対応しているCPUはそれぞれのデータを階層別で管理することで処理能力を上げることができる点で優れています。例えばデータを階層別で管理できるのでメインメモリの処理を速くするようなときで役に立ちます。

「Core i7 9700K」も「Core i7 11700F」も三次キャッシュに対応しているCPUです。そのため多くの中間情報を高速に引き出せるので素早く処理できる点で優れています。どちらも膨大なデータを高速に処理するのに向いています。

三次キャッシュについて

三次キャッシュが多いCPUはパソコンの速度を著しく低下させずに使用できる点で使い勝手が良いです。特に頻繁にメインメモリにアクセスしてパソコンの動作が遅くならないようにするようなときで役に立ちます。

三次キャッシュを比較すると「Core i7 11700F」は16MBで「Core i7 9700K」は12MBです。「Core i7 11700F」のキャッシュ容量の方が「Core i7 9700K」よりも多少多いです。三次キャッシュ容量の多さランキングで見てみると1194製品中「Core i7 11700F」は351位で「Core i7 9700K」は464位です。ほとんど差は無いと言えます。

「Core i7 11700F」は中間の計算結果を多く待避出来るので、複雑な計算をより早くできる点で「Core i7 9700K」よりも無難と言えるでしょう。しかしながらよりCPUのポテンシャルを引き出して快適に使用する場合でも基本的にどちらを選んでも大したことはないくらいの差だと思います。数値としては「Core i7 11700F」の方が多いですが通常利用において気にするほどの違いはほぼないでしょう。

三次キャッシュ評価
Core i7 11700F
16MB60/100
Core i7 9700K
12MB50/100

コア数について

コア数が多いCPUは同時に複数の作業を処理効率を上げることができ、より多くのアプリケーションを同時に実行できる点で秀でています。例えば複数の動作を同時処理するような場合におススメです。

コア数について「Core i7 9700K」と「Core i7 11700F」を比較すると「Core i7 9700K」は8コアであり「Core i7 11700F」は8コアです。コア数について「Core i7 11700F」も「Core i7 9700K」もほとんど同じと言えます。コア数の多さランキングで見てみると2152製品中「Core i7 11700F」は304位で「Core i7 9700K」は337位です。ほとんど差は無いと言えます。

体感できるほどの差は無いです。他の視点から見て選択する方がよいでしょう。

コア数評価
Core i7 11700F
8コア60/100
Core i7 9700K
8コア60/100

スレッド数について

スレッド数が多いCPUは複数のアプリケーションを同時に処理できる点で秀でています。例えば同時に複数の処理をするような場合に向いています。

スレッド数を「Core i7 9700K」と「Core i7 11700F」を比べると「Core i7 9700K」は8スレッドに対して「Core i7 11700F」は16スレッドです。8スレッドの差があります。「Core i7 11700F」は「Core i7 9700K」に比べて比較的スレッド数が多いです。スレッド数の多さランキングで比較すると全804製品のなかで「Core i7 11700F」は248位で「Core i7 9700K」は407位なので、大きく違うとまでは言えないもののそれなりの差はあります。

待ち時間・バッファーが多いタスクを同時に実行する際に効率的に処理できる点で「Core i7 11700F」の方が「Core i7 9700K」よりも多少優れているかもしれません。「Core i7 11700F」は複数のアプリケーションを同時にストレスなく実行するのに多少適しています。実際に使う場面で「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」は体感上やや大きい差があります。「Core i7 9700K」より「Core i7 11700F」が良いですが、非常に優れているとまでは言えません。

スレッド数評価
Core i7 11700F
16スレッド58/100
Core i7 9700K
8スレッド34/100

基本情報について「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」を比較

TDPについて

TDPが小さいCPUは発熱が少ないのでノートパソコンなどで使用できる点で優れています。例えば冷却性能が低い小型PCケースに搭載するようなケースで重宝します。

TDPについて比べると「Core i7 11700F」は65Wに対して「Core i7 9700K」は95Wです。30Wの差があります。「Core i7 11700F」の放熱量は「Core i7 9700K」に比べて比較的小さいです。最大放熱量の小ささランキングで比べると全2005製品中「Core i7 11700F」は467位であるのに対し「Core i7 9700K」は1212位で、CPUの中ではケタ違いな差があると言えそうです。

CPU自体の発熱を少なくできる点で「Core i7 11700F」の方が良いです。「Core i7 11700F」は熱の放散を抑えることができるため、冷却機構を小型化して本体をスリム化したり、モバイルで利用するのにややおすすめです。実際の利用を想定したとき「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」の体感上の違いはどちらかといえば大きいです。「Core i7 11700F」は「Core i7 9700K」よりいいでしょう。ただ決定的といえるくらいの差はないです。

TDP評価
Core i7 11700F
65W76/100
Core i7 9700K
95W49/100

「Core i7 11700F」と「Core i7 9700K」の違いを表で比較する

Core i7 11700FCore i7 9700K
画像Core i7 11700FCore i7 9700K
シリーズ名Rocket LakeCoffee Lake-S Refresh
内蔵グラフィックス - Intel UHD Graphics 630
ソケットの形状 - LGA1151
TDP65W95W
通常利用時の最大周波数2.5GHz3.6GHz
ブースト時の最大周波数4.9GHz4.9GHz
三次キャッシュ対応
三次キャッシュ16MB12MB
コア数8コア8コア
マルチスレッド対応 -
スレッド数16スレッド8スレッド
バススピード8GT/s -
対応最大メモリー128GB -
メモリーチャネル最大対応数2本 -
インテル Optane メモリー対応 -
インテル ハイパースレッディング・テクノロジー対応 -

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