Core i7 10700F と Core i9 10920X のレビュー。どちらがいい?
作成日時: 2020-06-17 14:27:33、更新日時: 2021-10-20 21:01:23
「Core i9 10920X」と「Core i7 10700F」の違いについて評価・検証してみました。どのような面で異なるのでしょうか?「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」のどっちを選んだらいいのか検討している人におススメです。
「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」を徹底比較する
CPU性能について「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」を比較
通常利用時の最大周波数について
通常利用時の最大周波数が高いCPUは高速に演算処理できるため、一度に多くの処理を実行可能な点で優れています。例えば複雑な処理を頻繁に行うような作業をするといったケースにおすすめです。
通常利用時の最大周波数について比べると「Core i9 10920X」は3.5GHzであるのに対して「Core i7 10700F」は2.9GHzです。0.6GHzの差があります。「Core i7 10700F」の定格クロック数と比べて「Core i9 10920X」はとても高いです。定格周波数ランキングで比べると2150製品の中で「Core i9 10920X」は276位で「Core i7 10700F」は910位なのでCPUの中では差はかなり大きいと言えます。
「Core i9 10920X」はデータやアクセス処理を高速化できる点で「Core i7 10700F」よりも秀でています。「Core i9 10920X」は複数の作業、アプリケーションを同時に処理するのに非常に向いています。実際の利用を考えると「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」は体感値として遥かに大きい差があります。「Core i9 10920X」に決める上で一つの主な判断材料となるでしょう。
ブースト時の最大周波数について
ブースト時の最大周波数が高いCPUは3Dゲームなどで高い処理能力を維持できる点で使い勝手が良いです。例えば動画のエンコードなど、CPU負荷の高い作業をするようなときにおすすめです。
ブースト時の最大周波数を「Core i9 10920X」と「Core i7 10700F」を比較すると「Core i9 10920X」は4.8GHzで「Core i7 10700F」は4.8GHzです。「Core i9 10920X」も「Core i7 10700F」も同じくらいのクロック数です。ブースト時のクロック数ランキングで見てみると727製品中「Core i7 10700F」は105位で「Core i9 10920X」は104位です。ほとんど差は無いと言えます。
体感できるほどの違いは無いです。別の角度から比較するほうがいいでしょう。
三次キャッシュ対応について
三次キャッシュに対応しているCPUはそれぞれのデータを階層別で管理することで処理能力を上げることができる点で優れています。例えばデータを階層別で管理できるのでメインメモリの処理を速くするようなときで役に立ちます。
「Core i9 10920X」も「Core i7 10700F」も三次キャッシュに対応しているCPUです。そのため多くの中間情報を高速に引き出せるので素早く処理できる点で優れています。どちらも膨大なデータを高速に処理するのに向いています。
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三次キャッシュについて
三次キャッシュが多いCPUはパソコンの速度を著しく低下させずに使用できる点で使い勝手が良いです。特に頻繁にメインメモリにアクセスしてパソコンの動作が遅くならないようにするようなときで役に立ちます。
三次キャッシュを比較すると「Core i9 10920X」は19MBで「Core i7 10700F」は16MBです。「Core i9 10920X」のキャッシュ容量の方が「Core i7 10700F」よりも多少多いです。三次キャッシュ容量の多さランキングで見てみると1194製品中「Core i7 10700F」は370位で「Core i9 10920X」は319位です。ほとんど差は無いと言えます。
RAMのアクセスや消費量を減らすことができため、パフォーマンス全体を向上させることができる点で「Core i7 10700F」より「Core i9 10920X」の方が無難でしょう。しかしながらよりCPUのポテンシャルを引き出して快適に使用する場合でも基本的にどちらを選んでも大したことはないくらいの差だと思います。数値としては「Core i9 10920X」の方が多いですが通常利用において気にするほどの違いはほぼないでしょう。
コア数について
コア数が多いCPUは同時に複数の作業を処理効率を上げることができ、より多くのアプリケーションを同時に実行できる点で秀でています。例えば複数の動作を同時処理するような場合におススメです。
コア数について比べると「Core i7 10700F」は8コアに対して「Core i9 10920X」は12コアです。4コアの違いがあります。「Core i7 10700F」より「Core i9 10920X」の方がとてもコア数が多いです。コア数の多さランキングで見てみると2152製品中「Core i7 10700F」は323位で「Core i9 10920X」は216位です。ほとんど差は無いと言えます。
一つのタスクについて並列で処理することで高速で処理したり、多くのタスクを同時に実行出来る点で「Core i9 10920X」の方が秀でていると言えます。「Core i9 10920X」は同時に出来る処理作業を増やすことが出来るので、一度に色んなアプリを起動するのにかなりオススメです。実際に使う場面で「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」の体感値としての差は遥かに大きいです。「Core i9 10920X」を選ぶための一つの重要な決め手となると思います。
マルチスレッド対応について
マルチスレッドに対応しているCPUは複数同時処理で作業できる点で優れています。例えばパソコンの複数の処理を効率的に並行実施するといったようなケースで役立ちます。
「Core i9 10920X」も「Core i7 10700F」もマルチスレッドに対応しているCPUです。そのため高度な演算処理や、多数のプログラムを同時に処理できる点で秀でています。どちらも複数の作業を処理効率を保ちながら同時進行するのに適しています。
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スレッド数について
スレッド数が多いCPUは複数のアプリケーションを同時に処理できる点で秀でています。例えば同時に複数の処理をするような場合に向いています。
スレッド数について「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」を比べると「Core i7 10700F」は16スレッドであり「Core i9 10920X」は24スレッドです。8スレッドもの差があります。「Core i7 10700F」と比べて「Core i9 10920X」は非常に多いです。スレッド数の多さランキングで比較すると全804製品のなかで「Core i9 10920X」は183位で「Core i7 10700F」は271位なので、大きく違うとまでは言えないもののそれなりの差はあります。
待ち時間・バッファーが多いタスクを同時に実行する際に効率的に処理できる点で「Core i9 10920X」の方が優れているでしょう。「Core i9 10920X」は複数のアプリケーションを同時にストレスなく実行するのに非常におすすめです。実際に使うことを想定したとき「Core i7 10700F」と比べて「Core i9 10920X」はとても優れていると言えます。「Core i9 10920X」を選ぶ主な判断材料の一つになります。
基本情報について「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」を比較
TDPについて
TDPが小さいCPUは発熱が少ないのでノートパソコンなどで使用できる点で優れています。例えば冷却性能が低い小型PCケースに搭載するようなケースで重宝します。
TDPについて比べると「Core i7 10700F」は65Wで「Core i9 10920X」は165Wです。100Wもの差があります。「Core i9 10920X」と比べて「Core i7 10700F」はかなり小さいです。最大放熱量の小ささランキングで比べると全2005製品中「Core i7 10700F」は483位であるのに対し「Core i9 10920X」は1894位で、CPUの中ではケタ違いな差があると言えそうです。
「Core i7 10700F」はCPU自体の発熱を少なくできる点で「Core i9 10920X」よりも優れていると言えます。熱の放散を抑えることができるため、冷却機構を小型化して本体をスリム化したり、モバイルで利用するのに「Core i7 10700F」はかなりオススメです。実際の利用を想定したとき「Core i7 10700F」の方が「Core i9 10920X」よりも非常に優れているでしょう。「Core i7 10700F」を選ぶ上で重要な判断材料の一つとなるでしょう。
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Core i7 10700F
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Core i9 10920X
「Core i7 10700F」と「Core i9 10920X」の違いを表で比較する
Core i7 10700F | Core i9 10920X | |||
基本情報 | ||||
シリーズ名 | Comet Lake | Cascade Lake | ||
ソケットの形状 | LGA1200 | LGA2066 | ||
TDP | 65W | 165W | ||
CPU性能 | ||||
通常利用時の最大周波数 | 2.9GHz | 3.5GHz | ||
ブースト時の最大周波数 | 4.8GHz | 4.8GHz | ||
三次キャッシュ対応 | ○ | ○ | ||
三次キャッシュ | 16MB | 19MB | ||
コア数 | 8コア | 12コア | ||
マルチスレッド対応 | ○ | ○ | ||
スレッド数 | 16スレッド | 24スレッド | ||
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